ノーリーク 3ウェーバルブ (No Leakage
3-way Valve) (データ更新年月日:2009年2月6日)
機能:
Aポート・Cポート間は,どちらの方向へも流せます.また,
Bポート・Cポート間も,どちらの方向へも流せます.
球状ポペット採用による抜群の閉止性能.
概要:
このバルブは,ノーリークの3方向切換弁であり,球状ポペットによってフルードの流れを完全に阻止することができます.
高精度の制御を要する各種油圧装置等に最適です.
使用例:
Cポートからのフルードを,Sol非励磁時は,Bポートに流す(C・A間は,ノーリーク).
Sol励磁時は,Aポートに切り換えて流す(C・B間は,ノーリーク).
(構造略図)[下図におけるスプールのポジションは,通電状態です]
作動原理:
ソレノイドに通電していないときは,スプリングの押力によってスプールは,右側に押され,接続口C・B間は通じて,圧油(フルード)が流れ,C・A間は閉止されて圧油は流れません.
次に,ソレノイドに通電すると,ソレノイドの牽引力は,スプリングの押力より大きいため,スプールは左側に押され,スプール球状部が,左側のブッシュの端面に当り,完全にシートされますので,接続口C・B間の圧油は,完全に阻止され,C・A間は通じ,圧油が流れます.
記号:
使用例:
型 式 |
呼び径 | 最大流量 | 最高圧力 | 駆動電圧 |
LVSH-502G-W* | 02 (1/4) | 20L/分 | 35 MPa (350 kgf/cm2) | AC100V, 200V, DC12V, 24V, 48V他 |
LVSH-503G-W* | 03 (3/3) | 50 | 35 | ” |
LVSH-504G-W* | 04 (1/2) | 70 | 35 | ” |
(注) “*”印は,電圧記号です. 例:LVSH-503G-WA1D
(AC100V)
耐圧防爆型(労検 ExdUB + H2T4,水素ガス雰囲気中にも対応)の型番は,下記のようになります.
例:“LVSH-50*G-SEA1” (AC100V)
仕様詳細:
1.接続方式は,3ウェーバルブにつきましては,ガスケット形(G)のみの生産となっております.
スレッド形(ねじ込みタイプ)は,現在のところ,あいにく生産しておりません.
2.標準シールは,NBR(ニトリルゴム)です.
フルードが,リン酸エステル系作動油の場合は,フッ素系O-リング必須です.ご発注時にオプション記号の“−F”を付加してください.
水グリコール系作動油の場合は,フッ素系O-リングを推奨します.ご発注時にオプション記号の“−F”を付加してください.
フルードは,ISO VG32または46相当の石油系作動油を,粘度20から400[cSt]の範囲内でご使用ください(例:出光ダフニースーパーハイドロリックフルード#46).
フルード温度は,摂氏0度から60度の範囲内でご使用ください.それ以外の温度については,ご相談ください.
3.駆動電圧については、AC100V, AC200V, DC12V,
DC24V他,即納です.
4.サージキラーは,交流(-WA*D-)の場合は,標準装備です.直流(-WD*)の場合は,オプションです(“−S”).
5.停電や試運転などの場合,ソレノイド鉄芯の穴(下図において矢印で示す位置)に丸棒などを当て,これを手で押して,手動操作してください.
6.通電の状態を保持したい場合は,オプションの“-ML”(マニュアルロック)を用意しております.
手動で本バルブを操作する場合は,下図に示す「ロックナット」と「ダイスレッド(防滴シール)」を取り外し,操作を行います.
7.切換頻度は,毎分60回以内でご使用ください.
取扱上の注意
・ フルードへの異物混入には十分ご注意下さい.
・ ソレノイドへの供給電圧は,定格値の±(プラスマイナス)10パーセント以内を厳守願います.
・ ソレノイド部分は,水分や湿気をできるだけ避けてください.
・ バルブ取付姿勢は,制限ありませんが,水平が望ましい(理由:垂直に設置すると,ソレノイド可動鉄芯の重量分,ソレノイド吸引力が差し引かれされてしまう).
ソレノイドの最大電流値 (単位:アンペア)
電圧 | LVSH-502G-W* | LVSH-503G-W* | LVSH-504G-W* |
AC100V | 0.48 [A] | 0.48 [A] | 0.48 [A] |
AC200V | 0.24 | 0.24 | 0.24 |
DC12V | 3.47 | 3.47 | 3.47 |
DC24V | 1.73 | 1.73 | 1.73 |
結線要領
型番:LVSH-50*-WA*D (交流)の場合,「整流器」が,付属のDINコネクタ内に内蔵されております.この整流器で「全波整流」した直流を巻線に供給しております.下図参照のうえ,電源を接続してください.なお,直流の場合,極性(プラス・マイナス)はありません.